ここではデンマークの日常生活で起こったことをご紹介します。
なお、筆者はサイト開設の頃はオーデンセ在住でしたが、現在はコペンハーゲンに住んでいます。

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2011年731日(日)
ベラセンターに新しいデザインホテル - Bella Sky Comwell

3月11日に東日本大震災が発生しました。デンマークに住む日本人も心を痛め、募金活動などをされた方も沢山いました。同情の気持ちを寄せてくれるデンマーク人が大勢おり感謝しました。ほかに遠くに住む私に出来ることは、具体的なこととしては、こちらでなるべく日本製品を買うとか(今までもそうでしたが!)、普段節約しつつ帰省した時にお買い物をして景気に貢献とかいうことしか思いつかないけれど、心の中で大切な故郷日本のことをいつも思っています。

さてさて、うちの隣にあるベラセンターという国際会議場でCOP15が開催されたのももう1年以上も前のこととなってしまいました。部外者ではあれど、ご近所ということで、開催期間中は、普段は住人くらいしか歩いていない最寄り駅までの通勤ルートが毎日お祭り騒ぎで、なんだか毎日ワクワク楽しませてもらいました。当の会議といえば大きな成果をあげる事はかなわず、コニー・ヘデゴー大臣(当時)とラスムセン首相の議長としての手腕にも相当の非難があったようでしたが、その2ヵ月後の昨年2月にはコニー・ヘデゴーは欧州委員会の気候行動担当委員に選ばれ、批判があったことなどどこ吹く風と、いつものように颯爽とインタビューに答えておりました。政治家のこの図太さ、見習わなければなと唸らされました。

会場であったベラセンターは大きな国際会議が多く開催される近代的設備を備えた会議場ですが、そのロゴのレトロ感からも分かるように歴史は古く1965年からあるそうです。現在の場所に移ったのが1975年とのことで、それからも結構な年数になりますね。このベラセンターの敷地内に、5月、新しいホテルがオープンしました。

このホテル、名前はBella Sky Comwell。新しいホテルは3角窓がたくさんついた2つの白い巨頭が斜めに交差するような形のとってもモダンな23階建てです。周りに高い建物がない中に真っ白く立つ姿はよく目立ちます。客室814室、30の会議室を備えた北欧最大のデザインホテルです。

私も早速見にいってきました。中のオープンスペースにはオシャレな家具が並んでいます。素敵なソファーにテーブル。テーブルには新聞が並べてあったので、時々散歩がてら新聞でも読んで帰ってこようかしらん、なんて。最上階23階にはスカイバーと呼ばれるバーがあり、コペンハーゲン中心部の市庁舎やチボリ公園、教会の塔が、そして別の方向にはコペンハーゲンからスウェーデンにかかる橋やカストラップ空港を離着陸する飛行機が見えます。このSky Barは、朝食は宿泊客に限られるようですが(朝10時まで)、その他の時間帯は誰でも入れて、ランチやブランチ、夕食もやっていますし、景色を見ながらコーヒーやビール、カクテルなどを一杯楽しむこともできます。深夜1時まで営業で、夜はDJが入ることもあるそうです。そのほか、ホテル1階、2階にもレストランがあります。

ベラ・スカイ・コムウェルには、フィットネスやスパもあります。そして17階にはデンマーク初の女性専用フロアBella Donna Floor。女性が好むインテリアや嬉しいアメニティーも充実している模様です。

泊まってフィットネスやスパを利用すれば素敵なひとときが過ごせそうですね。そして私のようにふらっと散歩に行ってもなかなか楽しいのではないかと思います。場所はメトロのBella Center駅の目の前。駅から特徴的な建物が見えるのですぐわかります。ホテルのウェブサイトはこちらです。

2009年12月18日(金)
国連気候会議COP15現場近くよりリポート

コペンハーゲンのベラセンターで先週月曜日より国連気候変動枠組み第15回締約国会議(COP15)がはじまりました。会議がはじまると、毎日ベラセンター前には参加者の長い列が出来るように。寒い中、警備のチェックを受けて中に入るために行列をしなければいけないようです。私はベラセンターのすぐ前にあるメトロの駅を使って通勤しているので、ベラセンターの中には入れないけれど、すぐ外の様子を見ることが出来ます。毎日、いつもと違うお祭り騒ぎな様子でワクワク。なんでも、会議開催中はベラセンターの中は、デンマークじゃなくって国連の領域になるのだとか。外の警備はデンマークの警察がやってますが、中は国連が仕切っているそうです。そうか、普段はベラセンターの中を時々散歩してるけど、コンクリートブロックで厳重に囲われているあの中は今デンマークじゃないんだ・・。不思議です。

駅周辺には、環境関連の活動をしている団体が、自分たちのメッセージを伝えようと、垂れ幕や看板などを置いてそろいの服を着てビラ配りをしています。グリンピースの一団がそろいの黄色い蛍光ジャケットに身を包み、朝まだ暗い中、その日の打ち合わせらしきものをしているのが見えたり、ニワトリの着ぐるみきている団体もいたり。そういった団体のメイン・ターゲットは会議関係者や報道陣らしく、ベラセンターから出てきた人達には駆け寄って話しかけていますが、自転車を押して明らかに地元民な私は無視されがち・・。それでもビラやら木の苗やら本やらいろんなものをもらいました。中にはちょっぴり宗教チックなものまであったり。

  
普段はない出店も出ていたり、大型画面が設置されたりしてとにかく賑やか。週末には大規模なデモがあり、街からベラセンターまで大行列が押しかけました。逮捕者も沢山出たよう。

街中もイベントが行われており、市庁舎前広場は、Hopenhagenと銘打ってステージでコンサートやらいろいろあっているようです。
  

2週目に入り、VIPがたくさん来るようになって警備が益々強化され、私の自転車道も封鎖されて駅まで遠回りして行かなければならない羽目に。今週は水曜日にも大規模なデモがあり、団体がベラセンターに押し入ろうとしましたが(そのために訓練までしていたそうで!)、警察に阻止されていました。そのほかにも、朝から駅前で小規模なデモがあったりしています。

今週はカリフォルニアからシュワちゃんが来たり、昨日からは各国の首相や大臣も続々到着、昨晩は国会のあるクリスチャンスボー城で女王をはじめ王室メンバーと各国VIPゲストとの夕食会もあり、鳩山首相も夫人と参加していました。

開会式で議長コニー・ヘデゴーの「Let's get it done」という力強い演説がありましたが、中の会議は難航しているようで、議長国デンマークの議長としての手腕にも批判があっているようです。なんとか結果が出るといいですが。今日は最終日。今は朝です。

2009年12月4日(金)
うちの隣で国連の気候会議開催!

私が住んでいるマンションの隣にベラ・センターという国際会議場があります。ここで来週12月7日の月曜日から、国連気候変動枠組み第15回締約国会議(COP15)というものが開催されるのです。なにやら長ったらしい名前の会議で、地球の未来に重要なことがいろいろと話し合われるわけですが、要するに要するに、来週から世界の要人がみーんなうちの隣に来るということなのです(どういう要し方?)。

そういうわけで、もう会議が始まる前の今からすでに、ベラ・センターの周りは道が通行止めになり、警察官がウロウロしています。数週前には我が家のポストに警察から「近所で不審な人や物を見かけたら○○○○番まで電話するように」という警察の特設電話番号付きのビラが入っておりました。よし、なにかあったらすぐに電話してやろうと、そのビラは我が家の冷蔵庫に貼っております。なんだか物々しいものの、こんだけ警察官がウロウロしているということは、実は今、この辺りはとっても安全なのかもしれませんね(テロや暴力的なデモなんかが起きなければね!)。

今日、仕事が終わって保育園へ行き、娘を自転車の後ろに乗せ家路につこうとしていると、毎日私が通っている自転車道が、コンクリートブロックで封鎖されているではありませんか。なんじゃこりゃーと、そばに立っていた警察官に、「どこ走ったらいいのよ!」と聞くと、「自転車をおりてそっちに歩いていってね」と、道の反対側の歩道を指します。はぁ?歩けってぇ?と思わず不機嫌な顔をした私に、「車がたくさん通っていて危ないからさ・・」と弱弱しく説明する若い警察官のお兄さん。おばさんは手に負えませんね。ごめんなさい。明日からは、気候会議の成功に協力すべく、良心的な市民でいることを心がけたいと思います。

ところで、このベラ・センターでは、10月にも世界に注目されるイベントがありました。2016年のオリンピック開催地を決めるIOC総会です。皆さんもニュース等でご覧になったでしょうか。あの時もオバマ大統領がきちゃったものだから、大騒ぎでした(鳩山さんや石原さんもいらしたのですが!)。テレビでは大統領専用機が飛行場に到着し、オバマが飛行機から出てくる様子などを逐一中継しており、そうこうする間に、警察官がうちのベランダから見える道に面するところをテープで封鎖するものだから、「ここをオバマが通るに違いない!」ということで、タイミングを見てベランダへ出て待ち構えていると、まず白バイがだーっと10台くらい通った後、四角いボックスカー、そして国旗らしき旗を左右につけた高級車が2台来ました。車の中に乗っている人までは見えなかったけど、2台のどちらかにオバマが乗っているのだろうと、とりあえずそちらに手を振っておきました(後からテレビで見ると、2台目に乗っていたようです)。上空には警備のヘリコプターがホバリングしており、なかなかな眺めでした。大統領の移動とはおおごとなものなのですね。

東京は残念ながら開催地に選ばれなかったけど、各候補地のプレゼンの様子や市庁舎前の応援イベントをテレビで見たりして(東京の応援団、目立ってました!)、楽しませてもらいました。あの時もももちろん、ベラ・センターには警察官がたくさん来て警備をしていましたが、でも今回は、IOC総会の時よりもさらにさらに警察官の数が多いようです。やはり今回の気候会議の方が、参加する要人の数が比べ物にならないくらい多いからでしょうか。近所に住む者には少し不便もありますが、やはり隣ですごい会議がやっていると思うとワクワクします。

デンマークのラスムセン首相やコニー・ヘデゴー気候エネルギー相は、地元コペンハーゲンでの会議を成功させようと奔走しています(コニー・ヘデゴー氏はつい最近、欧州委員会に新設される気候変動担当委員になることが決まりました)。実りある会議になりますように。なんせ地球の未来がかかってますから!

2009年1月29日(木)
放送局DRの新しいコンサートハウスがオープン

放送局DR(ディーエア。デンマーク・ラジオ)がかねてから建設していた新しいコンサートハウスが1月17日にオープンしました。コペンハーゲン市のØrestadという新しく開発された地区に、DRの新社屋とこのコンサートハウスが隣り合って建っています。私はこの近くに住んでいて、通勤に利用するメトロの窓から毎日コンサートハウス建設の様子を眺めていたので、お、やっと完成したのかどれどれという気分で、コンサートハウスのオープニングコンサートの模様をテレビ鑑賞しました。

毎日眺めてはいたけど、中を見たのは初めて。まずは画面に映るホールの立派さに感激。外側は建物全体に青い幕が張ってあり、中から赤や黄色の光がもれていて、ポップな印象があったのですが、中の第1ホールは木の色が美しくとても重厚です。ステージの周りを360度客席が取り囲む形もいい。そしてこの日はデンマーク中の有名人を全員連れてきたのではないかというくらい、王室一家、ラスムセン首相をはじめ、大臣や政党党首などの政治家、芸能人、音楽家など、あらゆるジャンルの著名人が勢ぞろいでした。王室一家の中にはマルグレーテ女王を筆頭に、ヘンリック王子、フレデリック皇太子とマリー妃、そして昨年再婚したヨーキム王子とその新妻で現在ご懐妊中のプリンセス・マリエの姿も。そして、このコンサートハウスの音響設計を担当した豊田泰久氏の姿も解説と共に写されていました。コンサートを前に奥様と楽しそうに歓談されてる様子でしたよ。

コンサートは、デンマークの作曲家カール・ニールセンの曲、コーラスの入った曲、オペラ歌手、クラリネット・ソリストの入った曲、パイプオルガンの曲や、童話作家アンデルセン作詞の「デンマークに我は生まる」を全員で合唱したりと盛りだくさん。そして最後はラベルのボレロで締めくくられました(私も好きな曲です)。とてもよいコンサートで、休憩時間にあった音楽家へのインタビューでも、いい音のホールだとのこと。

この新コンサートハウスを建設した放送局のDRは、日本でいうNHKのような局。受信料で運営されています。建設には予算を大幅に超える費用がかかってしまい、かなり批判されていましたが、出来上がったコンサートハウスは素晴らしいもののようです。

コンサートハウス内には、4つのホールがあります。外観は前にも書いたように青い幕で覆われているのですが、夜になると建物全体にプロジェクタで画像を映し出すことが出来るのだとか。その模様はまだ目撃したことはありませんが、きっと綺麗でしょうね。見学ツアーもあるのでいつか絶対行ってみたい!と思います。もちろんコンサートにも。

DRのコンサートハウスに関するサイトはこちら:
http://www.dr.dk/Koncerthuset/
現在このページの真ん中あたりに動画が置いてあります。オープニング・コンサートのテレビ放送の模様です。はじまって1分半ほどで王室一家が到着し、メインのコンサートの前にひらかれた各ホールでの小コンサートを鑑賞する様子がみられますのでデンマーク王室ファンの方もぜひ見てみてください。メインコンサートが始まる前の放送30分程の動画です。
さらにその下の360°と書いてある画像をクリックすると第1ホールの様子が360度回転する画像で見られます。ちなみにこれはコンサートが始まる前に、観客達が「デンマークに我は生まる」合唱の練習をしているところです。

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