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デンマーク王室・フレデリック皇太子とマリーさんの婚約


2003.10.17

2003年10月8日水曜日、デンマークのフレデリック皇太子と、かねてから交際していたオーストラリア人女性、マリー・ドナルドソンさんが正式に婚約した。普段は日本のワイドショーのような番組はないデンマークのテレビだが、その少し前にこの「8日、正式婚約」という情報がマスコミに流れた日と、晴れて正式婚約となった8日には、テレビは一日中2人の話題を放送していた。フレデリック皇太子の生い立ちや過去の恋人たち、婚約者マリーさんの生い立ちやオーストラリアの友人達のコメント、皇太子の弟のヨーキム王子が婚約・結婚したときの様子や、ファッション評論家をテレビスタジオに迎えてのマリーさんのファッション分析、ウエディングドレスはどんなものになるのか等々、王室に関しては、やはりデンマーク人も「ワイドショー的」好奇心がもりもり湧くようである。

マリーさんは1972年にスコットランド系の両親の元に生まれ、タスマニア島育ち、大学では法律と商業を勉強した。シドニーの広告代理店で働いていた2000年に、オリンピック観戦に来たフレデリック皇太子とパーティーで知り合う。そして2001年にはデンマークに移り住んで、最近までマイクロソフト系の会社で働いていたそうだ。

日本の皇室のなかでも雅子様が一番注目されているのと同じく、やはりなんといってもマスコミの注目は、デンマークの未来の女王となるマリーさんに集まっている。なかでも8日の一番の注目点は、記者会見の席で、果たしてマリーさんはデンマーク語を話すのかということだった。

8日、午前中に女王と首相が2人の婚約を承認する手続きがなされ、大勢の人が集まるアメリエンボー城で12時に衛兵の交代式が行われた後、バルコニーに女王とヘンリック王子(女王の夫だけど、位は王ではなく王子なのだそう)、そしてフレデリックとマリーが登場。バルコニー下では、デンマークの国旗とオーストラリアの国旗を振る人々が祝福の声をあげた。マリーさんは、バルコニーの扉が開き、外に出る瞬間こそ大勢の人に圧倒されて緊張した表情を浮かべたが、すぐににこやかな顔になり、皆の祝福に手を振った。フレデリック皇太子は、皆の祝福する様子を見て感極まったように目にうっすらと涙を浮かべていた。マリーさんの両親もバルコニーに現れた。それぞれの面々は、皆の声にこたえて、何度かバルコニーに出たり城の中に入ったりしたが、最後にはフレデリックとマリーが2人で登場し、皆の「キス・キス・キス」の声援に、皇太子はマリーの手の甲にキスをして答えた。

そして午後3時半からは、フレデリック皇太子とマリーさんの初めての記者会見。今まで写真や映像は何度もマスコミに登場したものの、マリーさんの声をみんなが聞くことになるのはこのときがはじめて!私もテレビの前にかじりついてスタンバイ。ドアが開かれて二人が登場、用意されたソファーに座り、カメラのフラッシュが一斉にたかれる。皆の注目が集まる中、まずマリーさんが「Goddag」とデンマーク語で第一声をあげた。「こんにちは。まず初めに少し私が話したいと思います。デンマークで今日の日を迎えることが出来て大変嬉しいです。雑誌に、私が流暢なデンマーク語を話すと書かれているのを読みましたが、残念ながらまだそうでもありません。デンマーク語で質問されるときは、ゆっくり話していただけると助かります。(中略アリ)」と、マリーさんが、少しなまりのあるデンマーク語で一生懸命挨拶をした。そして最後に英語に切り替え、「英語のほうがいいと感じるときは、英語で話させてもらいます。」と付ける。それを横に座って最後までじっと聞いていた皇太子は、マリーさんが話し終わると、よくやった、という感じで彼女の手を握っていたのがとても印象的だった。

それからは報道陣からの質問が続いた。マリーさんは、デンマーク語の質問の意味が分からなかったところは質問者や皇太子に聞いたり、英語で聞きなおしたりしながら、デンマーク語と英語を交えながら応答した。プロポーズの言葉は?という質問に、マリーさんが、それは私たちだけの秘密にしておきたいと言うと、フレデリック皇太子が「でも普通のプロポーズからそれほどかけ離れたものではないよ」と答え、笑いが起こる。会見は始終和やかな雰囲気の中で行われた。

テレビスタジオに居並ぶコメンテーターの面々は、マリーさんの応答に大変好意的だった。マリーさんはます最初の「試験」に無事合格したようだ。

夜には婚約を祝う晩餐会が、内閣メンバーなどを迎えて行われた。

フレデリック皇太子とマリーさんの結婚式は、2004年5月14日(金)に行われる。なんとこの5月14日という日は、私たち夫婦の結婚記念日でもあるのだ。2000年のこの日、私たちは日本の神社で結婚式を挙げた。フレデリックとマリーも国際結婚だしぃ、結婚式の日は一緒だしぃ、ということで勝手に2人との縁を感じる私であった。私も2人の結婚式の日にはコペンハーゲンに行って、実際に2人の姿を見られたらいいなと思う。



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